ジュリアナってどんな子?

 


ジュリアナってどんな子?ときかれたら。
一言で答えるならば『可哀想な子』です。

最初のページにも書きましたが、ジュリアナはJULIANA東京とのタイアップ商品でした。
と、言ってもいまどきの若い者はジュリアナ東京の存在自体知らないんじゃないかと思います。
チャ・チャ・チャ・チャララとジュリ扇振り回しても、イマドキの若者に意味が通じるとは思えません。
年はとりたくないもんです。
と、言うわけでまずは『JULIANA東京』の説明から。
当時小学生だった私のいい加減な説明でゴーです。
*混同しないよう、ジュリアナ東京はJULIANAと表記します。

 


JULIANA東京というのは1991年5月、バブル経済絶好調だったころにできたディスコです。
客層は女子大生〜OLがメイン。ドレスコードは派手なボディコン。
ユーロビートにあわせてジュリ扇を回しながらお立ち台の上で踊りまくっていたのです。
……まだ意味がわからないでしょうか。

ジュリ扇というのは派手な色に染めた羽扇子のことです。
よくチャイナドレスに合わせるアレです。
左手を腰にあて、右手にジュリ扇を持って高く上げ、∞の字を描くように回すのがJULIANAダンスです。
ディスコの一角には他よりも一段高くなったダンスコーナーがあり、お立ち台と呼ばれていました。
そこにはイケテル人しか上れなかったといいます。
とにかく派手でセクシーな大人の夜の遊び場、それがJULIANA東京でした。
あの雰囲気は、バブルを少しでも体験したことがなければわからないものかもしれません。

最初、客達の服装は普通のボディコンが主流でした。
しかし、JULIANAが有名になるにつれ、客の格好はどんどん過激になっていきました。
後半ではほとんど下着同然のダンス衣装がメインとなりました。
また、店の近くで着替える人なども多く現れ、社会的な問題となりました。
そんな折、バブル経済も崩壊。
1994年8月31日、JULIANA東京は閉店。日本のバブル経済も幕を閉じたのです。

 


JULIANA東京のお立ち台ギャルという設定で生まれたジュリアナ。
ジェニーとの出会いは当然JULIANA東京です。

JULIANA東京に遊びに来たジェニーは、背が高くてステキな女の子を見つけ、憧れを抱きます。
それがジュリアナとジェニーの出会い。
ダンスを一休みし、ドリンクコーナーに行ったジュリアナとジェニーは偶然席が隣同士になります。
二人はあっという間に大の仲良しになったのです。

ちなみに当時のキャッチコピーは『私とジュリアナダンスしない?』でした。
なんじゃそりゃ、と思ったのを覚えています。

バブル全盛期から少し遅れて生まれた彼女は、JULIANA閉店の影響をもろに受けてしまいます。
JULIANAの名はJULIANA東京に権利があるので、タカラ側は勝手に使うことができないのですね。
新しい名前ももらえず、彼女は『ジェニーフレンド』という表記で発売されることになってしまうのです。
さて、ここで情報をもう一度整理してみましょう。

1991年、JULIANA東京開店。
19994年3月、ジュリアナ発売。
1994年8月31日、JULIANA東京閉店。

……ジュリアナ発売のわずか5ヵ月後です。
不憫すぎる……

 


ジュリアナのプロフィールにいってみましょう。
10月1日生まれのO型、18歳。性格は明るくて楽しいダンスが大好き、とあります。
ここで注目すべきはその出身地です。
褐色の肌にイケイケギャル(死語)の彼女ですが、実はロンドンの良家の生まれ。
実家では慎ましい生活をしていましたが、ニューカレドニアで全身綺麗に日焼けして来日。
ディスコの華としてJULIANAデビューしていたのです。
どこから突っ込んだらいいのかわかりません。
1994年には40体限定で、色白バージョンのジュリアナも発売されていたといいます。

売り方が派手なので戸惑いがちですが、よく見ると大きな目に子供っぽい顔をしている彼女。
発売時期を少しずらしたらもっと長生きできるドールになれたでしょうに、もったいないですね。
とはいえ当時のJULIANAであんなおとなしい格好の人はあまりいませんでしたが……
てか、仮にも子供向け玩具に風俗的に問題のあるディスコなんか使うなって感じですね。

 

ここで当時の外箱を見てみましょう。
箱は捨てる主義なのですが、これだけは捨てられません。
なんか歴史的価値があるような気がして(笑)

JULIANA東京については
ジュリアナ東京は、今最高にオシャレなディスコ。音と光と映像が作り出すダンスフロアは、幻想的でエキサイティング。私たちを、一番輝かせてくれるスペースよ。
と書かれています。

プロフィールやジェニーとの出会いが書かれている他、
彼女のダンスは最高!
それに、小麦色の肌とスリムなボディ。
今一番輝いてるネ!

とDJの台詞が上部に書かれています。が。
なんとこのDJというのがトムだったりするのです。
トム……お前、何やってるんだ……

 

オマケとして、お立ち台風スタンドや、ドリンクチケット、ジュリ扇がついていました。
ジュリアナのスタンドは後の通常の透明プラスチックではなく、黒い脇支えタイプです。
ちょうど、後のSAJタイプと同じです……といっても、今SAJ売って無いからわからないですかね。

 

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